BEACON Vol.3
伝説か歴史か?
イエス・キリストは、世界で最も有名な人物の一人です。歴史を「紀元前(B.C.)」と「紀元後(A.D.)」に二分したほどの影響力を持ち、世界中の多くの人々にその名が知られています。しかし、実際にどんな人だったのかを詳しく知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか?
今となっては恥ずかしい話ですが、私自身、イエス・キリストの歴史性を疑っていました。大学2年のときに下級生に誘われて教会に通い始めましたが、最初は、疑問だらけでした。「イエス・キリストは実在の人物なのか?」というのも、その一つでした。
私の求道生活は、いわば「マイナスからのスタート」でした。しかし、調べていくうちに、驚くべきことに気づきました。イエス・キリストの存在を証明する証拠が、数多く残されていたのです。
聖書以外の証拠
イエス・キリストが実在したことを示す最大の証拠は、聖書です。しかし、それだけではありません。聖書以外の歴史文書にも、イエスの記録が残されています。
1.ローマ時代の歴史家タキトゥス(1世紀末)の証言
『年代記』15巻44章にはこうあリます。
「・・・クリストゥス(Christus)は、ティベリウスの治世に、総督ポンティウス・ピラトゥスによって処刑された」。
このタキトゥスの記述は、キリストの歴史性を証明する極めて重要な資料です。
2.ユダヤ人歴史家ヨセフス(1世紀)の証言
『ユダヤ古代誌』18巻3章3節は、「イエスという名の知恵ある人がいた」と記し、イエスの死と復活に言及しています。ヨセフスは、イエスとほぼ同時代の歴史家です。記述の一部に、後世のキリスト教徒による改変の疑いがありますが、イエスに関する記述があったことは確かです。
3.ユダヤ教の経典タルムードの証言
『サンヘドリン』43aにはこう書かれています。「過越の祭りの前夜、イェシュ(イエス)は絞首刑に処された。四十日前に死刑執行が布告され、『この男は魔術を行い、イスラエルを迷わせた。彼を石打ちにすべきである』と言われた。しかし、誰も彼の弁護をしなかったので、彼は過越の祭りの前夜に絞首刑にされた」。
「絞首刑」というのは、十字架刑を指している可能性が高いです。イエスに敵対したユダヤ人たちが、イエスの歴史性を認めているのは、興味深いことです。
これらの証言に触れた私は、イエス・キリストが歴史上の人物であるという確信を深めました。
なぜ有名になったのか?
イエス・キリストの歴史性を確信した私は、真剣に聖書と向き合うようになりました。
イエス・キリストは、一冊の本も書きませんでした。それなのに、なぜこれほどまでに有名になったのでしょうか?
それは、彼の教えと生涯が、人類の歴史に圧倒的な影響を与えたからです。
1.今も世界中で語り継がれる教え
現在、キリスト教は世界最大の宗教であり、約25億人の信者がいます。
「自分の敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5:44)。
「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです」(ヨハネ14:6)。
これらのことばは、2000年以上の時を経てもなお、人々の心に響き続けています。
2.旧約聖書の預言を成就した人物
彼が生まれる約700年前、預言者イザヤは、メシア(救い主)の到来を預言しました。
「まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みを担った」(イザヤ53:4)。
この預言は、イエスの生涯において文字どおり成就しました。
私の神学校の教授であったノーマン・ガイスラー(Norman Geisler)博士は、『Baker Encyclopedia of Christian Apologetics』(ベイカー版キリスト教護教学百科事典)という著書の中で、「300以上のメシア預言がイエスにおいて成就した」と述べ、旧約聖書の預言の正確性を主張しています。
3.罪人の身代わりで十字架に
イエスは、自ら進んで十字架の道を歩み、私たちの罪のために死なれました。イエスの死は、自己犠牲の愛の現れでした。
大学3年の春休みに、私はクリスチャンの学生キャンプに参加し、3日目の夜の集会で「十字架上の祈り」の説教を聞きました。説教者は声を張り上げてこう言いました。
「イエスは、自分を殺そうとしている人たちを見て、こう祈られたのです。『父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです』」(ルカ23:34)。
私の耳には、「父よ、中川健一をお赦しください」という声が聞こえてきました。私はこう思いました。「これは人間の祈りではない。神の子の祈りである。このことばを信じなければ、私は一生何も信じない人間になるだろう」。
その夜、私は涙と鼻水を流しながら、イエス・キリストを信じる決心をしました。それから50年以上経ちましたが、この決心を後悔したことは一度もありません。
4.3日目に復活した
イエスの働きは、死んで終わったのではありません。彼は3日目によみがえりました。弟子たちだけでなく、500人以上の人々が復活のイエスに出会いました(1コリント15:6)。
弟子たちは、命の危険を冒しながら、罪の赦しと復活の希望を伝え始めました。そのグッドニュースが、イエス・キリストを信じた人たちの手によって、2000年後の私たちにまで伝えられてきたのです。

これから起こること:再臨とは何か?
イエス・キリストは、「もう一度来る」と約束されました。これが再臨の約束です。
「あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行くのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになります」(使徒1:11)。
「キリストの再臨」は、単なる希望ではなく、終末時代に確実に起こる出来事です。マタイ24章によると、イエスの再臨の前に、終末的な出来事(戦争、飢饉、偽キリストの出現など)が起こると予告されています。イエスは、地上に理想的な王国を設立するために、栄光の姿で戻って来られます。
あなたには、イエスに会う準備ができていますか?再臨は、信じる者には祝福であり、信じない者には悲劇です。イエス・キリストは、あなたを招いておられます。
「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます」(マタイ11:28)。
あなたは、イエス・キリストの招きにどのように応答されますか?


天の父なる神さま、
今まで私は、イエス・キリストについて
無関心でした。
この方が私の救い主であるなら、
もっと深く知りたいです。
私の心に求道心と信仰を与えてください。
主イエス・キリストの御名によって
祈ります。
アーメン
お祈りをされた方は、サイン欄に「祈った日」「氏名」記入し、画面のスクリーンショットを残しておかれることをおすすめします。
プリンターをお持ちの方は「印刷する」ボタンを押すと印刷画面が開き、印刷をすることができます。
いつ祈ったかの記録になり、大切な記念にもなります。
イエス・キリストって、どんな人?
Who Is Jesus Christ?
バイブル ブックレット シリーズ BEACON(ビーコン)Vol.3
2025年9月発行
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